戦略コンサルタントの備忘録

新卒でコンサルファームに入社した戦略コンサルタントの備忘録。コンサルキャリアを考える材料をシェアすることが目的です。

コンサルタントの仕事

コンサルの魅力は顧客の顔が見えること

今回、コンサルファームから事業会社への転職を選択したわけですが、それを決断する上で本当に多くの人から話を聞きました。 その中で、事業会社からコンサルに転職してきた人、コンサルから事業会社に転職した人、或いはコンサル→事業会社→コンサルと出戻り…

「答えがない問題」を解くという意味

コンサルタントの仕事は「答えがない問題」を解くなんてかっこよく表現されます。 コンサルタントを目指すような人は、控えめにいってもエリートです。これまで「答えがある問題」を解き、それなりの学歴を手に入れてきた。でも面白いことに、卒業後の進路と…

too matchなコンサルの仕事

よく技術力が高い日系メーカーが技術力ドリブンで作った製品が、消費者が求めてる以上のスペックとそのスペックに応じた価格となり、結果として売れない(=他国メーカーに負ける)と言う話が多々あります。シャープのホンハイの傘下に入るに至った原因も、この…

コンサルタントのモチベーション

コンサルワークの難しいところの一つは、何と言っても高いモチベーションを保ち続けること。定期的に(早ければ1ヶ月で)プロジェクトの業種やテーマが変わる中で、常に高いモチベーションを保つというのは想像以上に難しいです。 言うは易し「自分事化して…

コンサル名物「詰め」

「最初に入る会社はすごく重要だよ。なぜならその会社の"当たり前"は自分の"当たり前"になるから」誰だったか僕自身が就活をしていた時に言われた言葉です。 では、コンサルファームの当たり前とは何か。いくつかあると思いますが、今回は中でも悪名高い「詰…

ルール作り

さて、今のプロジェクトにアサインされて3週間目が終わろうとしています。 僕自身が経験したプロジェクトの中で1,2位を争うくらいハードで、早く帰ることで一定の認知をされていた僕が2-3時まで作業する日が続いています。 プロジェクトの難易度が高い中で自…

外部アドバイザーからハンズオン支援者へ

新しいプロジェクトが始まり今日で一週間が経ちました。いやー、難しい。というのがこの一週間の振り返りです。 これまでのコンサル人生では、戦略案件とカテゴライズされる案件ばかりやってきました。いくら「我々は戦略だけでなく実行支援までやります」と…

新プロジェクト

来週から新しいプロジェクトが始まります。 プロジェクト内容 プロジェクトのテーマは新規事業創出で、アイデア出しからその具現化までを3ヶ月かけて行います。クライアントの力の入れようも相当で、僕らとクライアントでチームを組んで検討していくスタイル…

2017.6- プロジェクト振り返り

さて、今週は引継ぎ期間ということで少し早いですが、本プロジェクトの振り返りをしたいと思います。 今回のプロジェクトは製造メーカーの新製品開発支援。技術ドリブンで大枠を作ってしまった製品について、どのような機能を持たせるかやどこの国のどんな人…

コンサルタントは良いスーツを着るべきか

内定者時代、「コンサルタントはマネジメント層の前に出るから、良いスーツを着ないといけないんだ」と仲間内で話したものです。僕自身も、今の給与になっても高いなと感じるスーツを初任給で購入しました。 実際問題、本当に「コンサルタントは良いスーツを…

表現力とアナロジー

学生時代にある企業にインターンしていた時の話です。 社員数が数名の企業であり、CEOと距離も非常に近かったため、時折一緒に出かける機会がありました。 ある日、CEOと一緒に出かけた際、余りにも夕焼けが綺麗だったので、見惚れていた時の出来事です。 CE…

「濃度」を最大化するために意識すること

前回、今の僕には、価値や学びを今まで以上に増やしていくためには「濃度」を最大化させる必要があると書きました。 今回は「濃度」を最大化するために意識すべきことを書きたいと思います。 一番高い目線で仕事をする コンサルファームに入社すると必ずと言…

「濃度」を最大化する

先週末に同期(Aさん)と話して思ったことについて。 コンサルタントとして成長するために「場数」を最大化する同期 Aさんはコンサルタントとしてのキャリアを長期的に考えていて、少なくともあと5~10年くらいやっていこうと考えているようです。 そんなAさ…

第三者としての価値

コンサルタントの一つの価値として「第三者」があると思います。 その具体例として、社内や業界のしがらみに捕われない問題提起や解決策の提示だったり、他業界におけるベストプラクティスの輸入だったりと、戦略や施策の策定面がよく挙げられます。 一方で…

プロジェクトベースでの人間関係

短期的な関係を生み易いプロジェクトワーク コンサルタントはプロジェクトベースで動くので、基本的にチームもクライアントも3ヶ月くらいで変わります。 人間関係という視点で見た良い面は、どんなに馬が合わなくても3ヶ月我慢すればチームは解散、クライア…

アサインとビジネスチャンス

アサインオファー 8月末に本フェーズが終わることを受けて次のアサインオファーがありました。 僕自身がずっと一緒に働いてみたいと思っていた人のプロジェクトで、即答でアサインを承諾しました。 まだプロジェクト自体受注が100%決まったわけではないので…

論理に頼らないシンプルさ

先週末の事業会社に勤務する友人に言われたこと。 「コンサルの人たちは短時間で業界のこと詳細に調べて資料作り込んで来て、本当すごいなって思うわ。でも、たまにもっとシンプルに言って欲しいなって時もある」 論理的であることは時として複雑さが増す 最…

ついて行きたいと思う人の2つの特徴

今のプロマネ(Aさん)ってすごくマネジメントが上手いなぁと感じていて、少しくらいプロジェクトや体制なんかに文句があっても、まぁいいかと思ってしまうんですよね。なんか、付いていきたいなぁと思ってしまうわけです。(僕自身がずっとファームにいると…

コンサルの究極の目的はクライアントの時価総額を上げること

この間、常駐先からオフィスに帰った際に同僚と世間話をした時のことです。 僕:「Aさんって今どんなプロジェクトやってるんですか?」 Aさん:「XYZ社で組織再編のプロジェクトやってるよ」 僕:「そうなんですね。XYZ社って時価総額どれくらいなんですか?…

追い込みと成長

この常駐プロジェクトも残り1ヶ月となりました。 大抵の場合、残り1ヶ月を切ると最終報告に向けてバタバタし始めます。 追い込みが成長を促す チームの仕事が遅くてイライラしたり、自分のタスクが予定通り捌けず焦ったり、クライアントが決めきらずに歯痒か…

激務が大好きなコンサルタントの問題点

コンサルファームで働いていると、数多くの激務話を耳にします。(コンサルファームで働いていなくてもコンサルの激務話は至る所で聞く機会があると思いますが・・・)徹夜して資料を完成させた。毎日2~3時帰宅でDD(デューデリ)した。長期休暇を返上してEx…

論理的思考力は武器になる

今日、いつものように常駐先のデスクでExcelを弄っていると、 「ちょっとちょっと」とクライアントから声を掛けられました。 (前にも似たようなことがありましたね) どうやらカウンターパートが抱える別の検討事項について、資料が分かりにくいと役員から…

初心

入社当初の自分を振り返ると常にファイティングポーズを取っていました。 上位者から指摘を受けたり、資料を直されたり、ディスカッションで自分の意見が通らなかったりする度に無駄な粘りをしていました。 自分の力不足なんですが、それでもただただ悔しさ…

自分事化して考える

下位メンバーが作ってくれたシミュレーションモデルをチェックすると、いくつかの項目が抜けていました。 その事業を経験したことがなく、製造工程や場合によっては製品そのもの自体を見たことがなくても必要なシミュレーション項目を網羅的に出す必要があり…

Excelの上達方法

先週末からシミュレーションのためにExcelをガシガシいじっているのですが、下位メンバーから「Excelの上達方法」について尋ねられたので簡単に纏めておきます。 コンサルファームでは属人的なExcelスキル ひたすら統一されたフォーマットを叩き込まれるパワ…

残り1ヶ月で意識すること

一旦7月末で今フェーズが終わりますが、8月以降の次フェーズの受注も昨日確定しました。 フェーズの切れるタイミングで違うプロジェクトに移れるように色々画策していたのですが、そんな努力も虚しく、次フェーズのアサインも決まりました。 最後まで抵抗を…

仮説なき「頑張る」という言葉

そろそろ本フェーズのゴールラインが見えてきたのですが、中々厳しい状況です。 クライアントが「1週間のリードタイムがあればXX部署からは必要な情報を取得できる」と言っていたはずが、3週間経っても出てこず、XX部署は人がいなくて対応できないの一点張り…

事業会社のニーズ(管理ツール)

完全にメモ代わりです。常駐プロジェクトの面白いところの一つは、事業会社のニーズを観察できるところ。コンサルファームのオフィスに勤務していては見えてこないビジネスニーズについてメモしておきたいと思います。 営業管理ツールを提供するマツリカ 先…

早く帰宅するために実践している3つのこと

僕自身、ファームの中だと比較的帰宅するのが早い方だと思います。(というか早く、ある程度早いキャラとして認識されています) 今日は早く帰宅するために僕自身が実践していることについて。(キュレーションメディア風に) 早く帰宅するために実践してい…

クライアントは誰か?

現在のプロジェクトは複数部署に跨っている中で、僕らはある部署の方についてサポートしています。 僕らが関与し始めた段階で状況はかなり酷く、ゴールや論点が明確になっていないことに加え、部署間で役割分担もできておらず、部署間で重複作業があったり、…