戦略コンサルタントの備忘録

新卒でコンサルファームに入社した戦略コンサルタントの備忘録。コンサルキャリアを考える材料をシェアすることが目的です。

ポストコンサルキャリア ~ 起業した先人達

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以前も書きましたが、コンサルティングサービスにはコモディティ化の流れができています。
コモディティ化した事業の行き着く先は「価格競争」です。
毎年数千万~数億円をポケットに入れているパートナー陣が元の生活に戻ることなどできるわけもなく、「価格競争」の皺寄せは我々現場で手を動かす人間の下にやってきます。
現場の人間は今まで以上のハードワークが求められ、それを喜んで受け入れられる人間は前世が奴隷だった人か、若しくは心からコンサルティングワークを愛せる人だけだと思います。
残念ながら、僕はどちらのパターンでもなさそうだなぁというのが現在の結論です。
(そんなコンサルティング業界の現状について書いた記事はこちらになります)

s-consul.hatenablog.com

 そんな中で、周りを見渡すと最近はキャリアチェンジしていく人が目につくようになってきました。(僕自身がアンテナを張っているということが大きいのかもしれませんが)

そんな事もあり「何者にもなれない」自分に焦りを感じています。
(新卒の頃は「とりあえずコンサルファーム入れば、何者でもなれる」と言われていましたが・・・)

ポストコンサルキャリア ~ 起業

ポストコンサルのキャリアとして、PEファンド(バイアウト、VC)やベンチャー企業、大手事業会社の経営企画なんかがメジャーな気がしますが中には起業して活躍されている方もいます。

今回は実際にどれくらいの人・どんな人が起業しているのか気になって調べたので簡単に纏めたいと思います。(戦略ファームのみを対象)

コンサル出身の起業家

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※各種Webメディア等の情報をマージして作成。そのため、網羅的でない可能性は十分にあります。

1900年代のコンサル出身の起業家の方はコンサルファームにいる人や志望している人は一度は名前を聞いたことがあるような方々ですね。

最近では2012年にミューズコーを起業し、mixiに売却。その後バチュラーに出演したことで話題になった久保裕丈氏なんかもいますね。

コンサル出身者の起業は増えてる?

網羅的でないデータでやる意味あるのかと思いつつも、一応年代別でコンサル出身者の起業数を見てみました。

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日本において1990年代後半にコンサルファームが勢い付いてきたと言われる中で、その頃から起業件数は上昇しているような感じです。
2000年を境に、徐々に減少・横ばいという流れになりますが、ここ数年は再び盛り上がりを見せている(?)感じでしょうか。

前述の久保裕丈氏の一攫千金や、IT化による起業ハードルの低下によって、今後はもう少し起業件数が増えてくるんじゃないかななんて予測しています。

ただ、市場に出回る戦略コンサル出身者を分母とした割合を見ると、圧倒的にマイノリティーであることが分かります。(繰り返しになりますが、網羅的なデータでないですが、上記コンサル出身の起業者数が実際の1割以下であることは考えにくいですので、いずれにせよマイノリティーかと思います。)

バイアウトファンドやVCの枠も限りがある中で、皆さんどこに消えていっているのでしょうかね。。。

【参考】ファーム別の起業件数

何度も何度も恐縮ですが、網羅的でないデータですが一応ファーム別の起業件数も見てみました。

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こう見ると、McK、BCGが圧倒的な件数ですね。
BIG3の一角であるBainは起業件数では肩を並べられないという感じです。
とは言え、「起業したいならMckへ!」とはならないので飽く迄参考ですが・・・。