戦略コンサルタントの備忘録

新卒でコンサルファームに入社した戦略コンサルタントの備忘録。コンサルキャリアを考える材料をシェアすることが目的です。

サイコパス

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今朝、突如着信コールで目を覚ましました。
電話の向こうから聞こえたのはプロマネの声。
「資料、どうなってる?」
こいつ、気はたしかか?金曜の夜にインターナルで進捗報告したよな?今週のゴールは達成して、来週の自分にバトンを渡したよな?

寝ぼけた頭で必死に考え、ようやく出てきた言葉が「え?」でした。
電話越しに苛立ちが伝わってくる中、金曜の夜に擦り合わせた事をとりあえず伝える。
これで勘違いに気付いてくれるはず。いくつも案件を掛け持ちしてるから、混乱しちゃったのかな。やれやれ。そう思って相手の反応を待つ。

「分かった。まぁいいや」
電話を切って、もう一度金曜のやり取りを思い出す。
「いいね、面白い。さすがだよ!」
そんな嬉しい言葉で締めくくられたんじゃなかったけ?激務で僕の記憶が捻じ曲げられてる?

「明日は我が身」がやってきた

プロジェクトが始まってちょうど1ヶ月が経ちましたが、たしかにこれまでもサイコパスの片鱗がなかったわけではありませんでした。
突然優しくなって褒めちぎられたと思ったら、同じ資料を見せても「何これ?何が面白いの?」と八方塞がりのツメをくらう。
からの今朝の電話。いよいよこいつはサイコパスだな。

思い返すと今までこういったサイコパスと一緒に仕事をすることがありませんでした。
その一方で僕の同期をはじめ、一緒にプロジェクトをデリバリーした戦友たちの一部はこうしたサイコパスにやられてファームを去っていきました。
こうした出来事もどこか他人事のようにしか捉えることができていませんでしたが、ついに「明日は我が身」というやつがやってきたのです。

サイコパスの巣窟

ファームにはこうしたサイコパス(時にはクラッシャー)と呼ばれる壊し屋が多数存在します。
冒頭の通り、日曜の朝でも唐突に電話を掛けてくる彼らにとって、「休日」「深夜」「ワークライフバランス」などの言葉は通じない。
兎に角、人を詰めることが好きなのです。
正常な世界では決して生きることの出来ない彼らは、実力主義という強力な後ろ盾が存在するファームに巣を作っているようです。

電話を切ると同時にこうした特別な世界感を持つファームがとても滑稽に思えて筆を取りました。
もしもサイコパスの下で心が挫けそうな同士がいたら「一人じゃないんだ」と思ってもらえたら本望です。