戦略コンサルの備忘録

戦略コンサルタントとして日々感じたことや考え方ことの備忘録(On-Off問わず)。学生や他業界の方には戦略コンサルとしてのキャリアを考えるきっかけを、同業の方には日々の学びや苦悩をシェアすることが目的です。

コンサル業界の今後 -「高給文房具」と「働くマシーン」

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「最近、ファームも働き方改革してるらしいじゃん。本当なの?」

本当なわけない。そもそも働き方改革ってなんだよ。
2年ちょっと前に他業界に転職した昔のボスと久々に会った時にそんな話題になりました。
たしかにコンサルファーム内でも「働き方改革」なる言葉を聞く機会は増えてきました。そう、聞く機会が。

益々ハードになるコンサルワーク

僕自身の肌感覚ですが、今コンサル業界では2つに別れた動きがあるように思います。
一つは噂の「働き方改革」
提案時点で20時ごろまでに仕事を終えられるように工数設計をして、少しでもスコープが広がりそうになれば、そこは再度契約を見直す。既存メンバーで吸収なんて事は絶対に考えない。

二つ目は「目に見える成果」を合言葉にした超絶ハードワーク
机上の空論と揶揄されるコンサルタントのアウトプット。報告書を作って終わりという従来のスタイルからリスクリターンのシェアや、一緒に汗をかいて実行支援しますという形。

行き着く先は「高級文房具」か「働くマシーン」

前者は工数管理が命。クライアントと意見がぶつかって時間を使うようなことはできるだけ避けるため、クライアントの意見追随型。
そのため、クライアントの中で複雑になっている問題を整理する。綺麗なパワポを作る。というのがメインの仕事。
言ってしまえば「高級文房具」で、クライアント側も協業相手というよりも下請けくらいにしか思ってないんじゃないでしょうか。

後者は主体性が命。自分がどう思うかというのをしっかり持って、時にはクライアントと意見をぶつけ合う。
こう聞けば後者がカッコ良く聞こえますが、そんな単純な話でもないのです。
クライアントと意見をぶつけ合うということは、常にクライアントの一歩先を行く必要がある。クライアントの意見を否定する上で「なんか違和感がある」じゃ許されません。
その上意思決定者はどこまでいってもクライアントなので、落とし所も探っていくという政治力もフル活用していく必要があります。

金曜夜にクライアントからメールが届けば「月曜日中に取りまとめます」では許されず、「月曜朝にはクライアントの"一歩先"にいる」必要があります。
ここにはワークライフバランスもなく、ひたすらに働くマシーンである必要があります。

進む二極化

今は「高級文房具」であれる前者も、コンサルで2,3年働けば誰でもできる難易度なので、単価の下落は避けられないでしょう。でもその分楽なんだから仕方がない。

一方の後者も益々のマシーン化が求められるんじゃないでしょうか。
「高級文房具」にならないコンサルタント(優秀層)がこぞって競争を繰り広げる領域のため、そこまで大きな実力差はない。
となると、単価が一緒ならどれだけ時間を投下して、どれだけコミットしたかでしか、クライアント側はコンサルの価値を測る術がない。

まとめると、楽だけど単価の低い(低付加価値)コンサルタントと、高付加価値だけど超絶ハードワークのコンサルタントという二極化が進んでいくと思われます。