戦略コンサルタントの備忘録

新卒でコンサルファームに入社した戦略コンサルタントの備忘録。コンサルキャリアを考える材料をシェアすることが目的です。

仮説思考

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論点をブレイクダウンしたら、次は初期仮説の構築です。

僕がこれまで経験してきたプロジェクトではかなりざっくりとした仮説を初期に立てることはありましたが、今回は期間が非常に短く、スコープも狭いことからかなり細かく仮説の構築を行うことに。

ここに関しては能力云々ではなく、妄想力が問われます。

例えば、ターゲット顧客であれば
「30~50代の男性で、既婚者。年収は700万円以上で、都心在住。趣味は・・・」
「なぜなら、上記顧客層はXXXやXXXのような価値観を持っており・・・」
みたいな思考を繰り広げます。
(※ちなみに今回のPJはtoBビジネスなので、上記妄想内容は一切関係ありません) 

プレリサーチと仮説思考

勿論、何の知識もなく妄想を行う訳ではありません。
通常は情報を集めながら仮説を立てていきます。

ここで大切になってくるのがプレリサーチという考え方です。
情報はあればあるほど良いと考えがちですが、ITテクノロジーが発達し、情報社会となった昨今において、少しググっただけで情報の洪水に遭遇してしまいます。
洪水までいかず大波くらいであったとしても、マイク・ロスでない限り大概の情報は頭をすり抜けてしまうため、時間の大きなロスになります。
(※マイク・ロスは米ドラマSUITSの主人公で、天才的な記憶力を持ち主) 

従って、まずは表面的な情報をインプットするに留めます。
この際に論点に沿って、どんな情報であれば取得できそうか。又、どこまでが無料でどこからが有料か。なんかについても情報収集しておきます。

これがプレリサーチです。

表面的な情報をインプットしたら、後は仮説思考(=妄想)を繰り広げます。
初期仮説でできるだけセンターピンに近付けるためにも、下位メンバーには並行して一段深いリサーチをお願いします 

初期仮説レビュー

その後に待っているのが、初期仮説のPMレビュー。
これは僕が最も嫌いなレビューの一つです。

僕:「初期仮説として、AについてはBだと思います。なぜなら・・・。」
PM:「Aについては、Cとも考えられない?」
みたいな非生産的な禅問答が全ての論点において繰り広げられます。

正直、初期仮説なのでBだろうがCだろうがどっちでも良いのですが、この段階でクライアントに違和感を与えてしまうと、今後のPJ推進上もクライアントに疑われてしまうため、しょうがないですね。PMにはPMの合理性があるので・・・。

違和感を与えないことの大切さ

何事にも共通のことですが、人は一度違和感を感じると、そのヒト/コトに対して継続的に疑いの目を持ってしまいます。
就職の面接でもそうですが、人の納得感を得るためには、兎に角一度も違和感を与えないことを心がける必要がありそうですね。