戦略コンサルタントの備忘録

新卒でコンサルファームに入社した戦略コンサルタントの備忘録。コンサルキャリアを考える材料をシェアすることが目的です。

コンサルファームへの中途入社のメリット

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事業執行に関与したことがないのに、コンサルティングサービスを提供する矛盾というのは、僕みたいに新卒でコンサルティングファームに入社した場合、必ずと言っていいほど感じます。
そうした矛盾は、常駐を始めて更に強く感じるようになりました。

現場を知らないコンサルタント

例えば、クライントがお菓子メーカーだとします。(特にお菓子に拘りはありません)
何らかの経営課題について僕らはコンサルティングサービスを提供するわけですが、僕ら自身はお菓子を作ったこともなければ、品質をチェックすることもない。物流に流したこともなければ、店舗営業をしたとこもない。
全ては妄想するしかありません。どんなに小説や映画で妄想力を極めても、そこで起きている実態を把握するのはあまりにも困難です。

もし、僕自身に何らかのメーカー(お菓子である必要はありません)での勤務経験があり、製造部門や物流部門、営業部門で汗を流した経験があったのなら、現場で何が起こり、現場の人が何を思っているのかについて、新卒でコンサルファームに入社した僕よりも遥かに想像がつくでしょう。

コンサルファームへの中途入社のメリット

中途入社(事業会社からの)の方であれば、当然そうしたフラストレーションは感じることはないでしょう。
新卒 vs 中途というのはどこまで行ってもトレードオフで、30代なのに新卒で入社した2,3年目に扱き使われるということもよくある光景ですし、中途入社の方が事業執行の経験を積む一方で、僕らはコンサル経験を積んでいるので、純粋なコンサルティングスキルで差が生まれるのは当然のことです。

ですが、コンサルティングスキルの差が縮まることはあっても、ファームにいる限り事業執行経験の差が縮まることは100%ないので、長期的にボトルネックになってくるんじゃないかなぁと思う次第です。
(実際に事業執行経験を積むために、コンサルファームから減給覚悟で事業会社に転職する方も存在しています)