戦略コンサルタントの備忘録

新卒でコンサルファームに入社した戦略コンサルタントの備忘録。コンサルキャリアを考える材料をシェアすることが目的です。

モチベーション

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けんすうさんと前田さんの対談記事を読んで、自分の中でモチベーションに関して新しい発見があったので備忘録として残しておきます。

careerhack.en-japan.com

「成長」という甘い言葉の賞味期限

入社して間もない頃は「モチベーションなんて関係ない。ナイーブなこと言ってないので結果だせ」と思っていましたが、それは「成長」という甘い言葉にどんなことでも目が瞑れたからだと思います。
土日がなくなっても、徹夜だと言われても、何日も掛けて作った資料をひっくり返されても、「成長」のためだと思えば、むしろ自ら進んで引き受けたいくらいでした。

しかしながら、ある時ふと「成長」に対して疑問を持つ時がきます
自分である程度プロジェクトをコントロールできるようになると、働く時間の長さや全ての業務が成長に繋がらないことも分かってきますし、大して賢くないと思っていた知人がスモールビジネスを売却して自分の給与と比較できないほどのキャッシュを稼いだとの噂を聞いたりするわけです。
で、思うのです。「成長」ってなんだと。なんで「成長」は必要なんだと。

心が折れそうな時の「景色」

その辺から、コンサルタントのモチベーションってなんだって考えるようになりました。
現実的に有り得ない選択肢の検証のために徹夜したり、自分よりも給与が高いクライアントが早々と帰宅するのを横目に深夜まで資料を作ったり、それだけ苦労してもクライアントが全くやる気なかったり。
それでも「クライアントの成長を支援したい!」そう思える人がコンサルタントに向いているじゃないかなぁと。
(前にも似たようなこと書きましたね)

www.strategyconsul.com

そんな感じでモチベーションが地を這っていた中で、冒頭の記事を読んで心が折れそうな時に思い出す「景色」をモチベーションにするってありなんだと発見したわけです。

けんすう:
前田さんにとってモチベーションってなんですか?

前田:
経営者として心が折れそうになる瞬間って何度もあると思うんですけど、僕の場合、そのとき頭によぎるのは「景色」なんですね。たとえば、小学校時代の教室の風景。

小学校6年のとき、同級生のなかに塾に通っている超優秀な女の子がいたんです。その子が算数の時間に、授業では習わないような素数の話を黒板に書いていく後ろ姿を見て、愕然としたことがあって。「これは必ずしも、努力だけの差じゃないぞ」と。同時に、与えられた環境の違いが知識レベルの差を生んでいることに、どうしても納得がいかなかったんです。

だから、今僕が「深夜2時、代官山のスタバが閉まる。正直眠いし帰って寝たい」というときに「いやいや。もうちょい頑張ろう。渋谷のスタバに移動して、朝5時までやろうかな」という気持ちにさせてくれる元気の源は、まあ色々あるんですが、たとえば小学校時代のあの子の後ろ姿なんですよね。「ここで休んだら、普通に恵まれた環境が与えられた人たちに負けてしまう」みたいなことを考えて。

前田さんにとって、支えてくれるモチベーションって主なる目的じゃないんですよね。
(勿論主なる目的もモチベーションになっていると思いますが)
これまで経験してきた悔しさだったり、自分のプライドだったり。

今朝この記事を読んで一日考えていたのですが、僕の場合は今まで経験した「悔しさ」が一番のモチベーションだったりします。
特に悔しい想いをさせられた相手の顔を思い出すと朝パッと起きれたり、徹夜でも踏ん張れたり。

今まではこの「悔しさ」で自分を奮い立たせることはある種の禁じ手だと思ってたのですが、奮い立たせ方(心の動き方)は人それぞれだし、別に「クライアントへの想い」が良くて「悔しさ」が悪いなんてことはないんですね。

このブログを書きながら 悔しい想いをさせられた相手の顔を何人も思い出してアドレナリン出まくっているので、今日はスッと寝られなさそうです。