ファクトで勝負!なジュニア時代
新卒でコンサルファームに入社すると耳にタコができるほど聞くのが「ファクトで勝負しろ」です。
入社して間もない鼻垂れ小僧が、経験を駆使して示唆を出す上位者に対抗していくためには、兎に角時間を掛けてファクトを集め、それを武器に戦っていく。
そこには一抹の感情も意志もいれてはいけない。
そこをしっかり区別しないと
「それはファクト?それとも君の考え?」
「なんでそう思うの?違う見方もできない?」
と永遠に続くような詰めが待っています。
ファクトで勝負する。それが唯一絶対の貢献方法だと学びます。
クライアントの意志を汲み取るシニア
そんなファクト勝負のジュニア時代を卒業すると、徐々に意志をアウトプットに反映させなくてはならなくなります。
でもその意志は、自分の意志ではありません。
他ならぬクライアントの意志です。
結局、どこまでいっても客商売。
クライアントの見たい絵を見せてあげるというのがコンサルワークの大半です。
(もちろん、そうでないプロジェクトもあります)
ここでも僕らを自身の意志を押し殺すことをお求められます。
そもそも未来のことなんて誰も分からない。
だったらクライアントの言うことをそれっぽく見せてあげればいいんだよ。
シニアになるとそんな世界が見えてきます。
繰り返しになりますが、そうでないプロジェクトもあれば、そんなコンサルの姿勢を否定し、自らクライアントに戦いを挑む猛者もいます。
ただそうしたクライアントはやっぱり少数で、コンサルタントはどんどん機械のようになっていきます。
そして多くの場合、機械になった方が優秀だと評価されてしまうのです。
これはコンサルに限らず、大きな組織においては同じでしょうか。
いずれにせよ、そこに自分の意志がないのはなんとも寂しいものです。