※本記事は、筆者(元戦略コンサル)が興味のままにコンサル業界に足を踏み入れた方のキャリア観についてインタビューしたものです。
プロフィール
- 性別:男
- 出身大学:私大文系
- 前職:総合コンサルファーム
- 前職在籍期間:4年
- 現職:大手人材会社
ビジネス戦闘力を鍛えるためにコンサルへ
―新卒で総合コンサルファームに入社された理由はなんでしょうか?
新卒でコンサルを志望する多くの方と一緒だろ思いますが、以下の3点でした。
- 新卒時点でやりたいことがない中で、いろいろな業界が見られる
- 様々なビジネスケースを見られるため、ビジネスを見る目が養われる
- ビジネス戦闘力が鍛えられる
―実際、働いてみていかがでしたか?
概ね、期待通りでした。
いろいろな企業のビジネスモデル、業界が直面してる課題やトレンドなど複数見ることができました。
また、転職してみても実感している部分ですが、やっぱりコンサル出身者はビジネス戦闘力が高いですね。
起業の準備のために転職を決意
―では、なぜ転職しようと考えたのですか?
結論から言うと、起業の準備をするためです。
控え目に言っても、コンサルティングファームは、死ぬほど働きます。
プロジェクト期間中は基本終電かタクシー帰りで、週末に仕事をすることも、徹夜で働くことも決して珍しくありません。
そんな中で、プロジェクトと並行して起業の準備をするのは難しいため、転職を決意しました。
―将来的に起業しようというのは、新卒の頃から考えていたのですか?
いえ、新卒の頃は起業しようなんて考えたこともありませんでした。
むしろ新卒の頃は、漠然と金融業界に行きたいなと今とは真逆の考え方でした。
―そこから起業しようと考えるまでに、どんな変化があったのですか?
自分の変化は3つあって、まず、サラリーマンって全然儲からないなって実感したことです。
さきほどの通り、コンサルティングファームは、死ぬほど働きます。
世間的に高給と言われているコンサルタントですが、実感としては、こんなに働いて、これだけしかもらえないんだ。という感じなんです。
世の中には、もっとヘルシーにたくさんのお金を稼いでいる人たちがたくさんいますからね。(笑)
2つ目は、コンサルファームで働く中で、自分が得るものよりも、与えるものの方が多くなってきたことです。
4-5年目になると、プロェクトリーダーになります。
それまでは、上位者に鍛えられて、日々ものすごい成長を感じられてきましたが、リーダーになると、自分が下位者を鍛える立場になります。
また、プロジェクトのテーマも、過去に自分が関与してきたテーマに近いものになっていきます。
もちろんその中でもいろんな学びや成長があるのですが、得るものと与えるもの、そして自分の働く時間と給与を見た時に、違うチャレンジがしたくなりました。
最後は、自分で勝負する自信がついたということです。
コンサルファームでバリバリ鍛えられたお陰で、自分のビジネス戦闘力に自信がつきました。
また、鍛えられたお陰で、いろんなビジネスチャンスが見つけられるようになり、自分で試したくなりました。
転職先には大きなギャップが
―実際に転職してみてどうですか?
正直、聞いていた話と違うなという感じです。(笑)
起業の準備期間として、「ホワイトであること」を軸に、内部者にも複数人に話を聞いて、転職先を決めました。
ところが実態としては、コンサル出身ということで、異常に期待値が高く、想像以上の激務に追われています。
(起業の準備をしたいので、手を抜きますとも言えないので。(笑))
もちろんコンサル時代からは大きく改善されましたが、この転職が成功だったかと聞かれると、間違いなくNoですね。
転職前に、内部者に話を聞きましたが、自分自身のバックグラウンド、考え方などが一緒の人に話を聞けなかったのことが、転職前のイメージと実態のギャップが生まれてしまった要因な気がします。