現在100%アサインされているPJにだいぶ余裕が出てきたため、今日から提案資料の作成にも関与し始めました。
PJワークだけだと工数が見積もれるので、予定を立てられるのですが、こういう切り出し依頼は一寸先は闇状態になるので、予定どころか自分が何時に帰れるのかさえ分からなくなります。
コンサルファームの提案書
おそらく各ファーム共通だと思うのですが、コンサルファームの提案書は以下の5項目で構成されています。
①提案書の背景・目的、②スコープ、③初期仮説、④チーム体制、⑤フィー
①提案書の背景・目的
まず、なぜ今日提案に来ていて、この提案の目的は何なのかを明示します。
背景からのストーリー展開は、明るい見合いを語って「夢を見させる系」とホラーストーリーを語って「不安を煽る系」の2つのストーリーに分かれます。
②スコープ
このPJ期間に我々がどこまでやるかのスコープを明示します。
ここでしっかり握っておかないと、あれもこれもと依頼が拡大し、現場メンバーが死んでしまうので重要なパートです。
③初期仮説
各ファームの腕の見せ所です。
エッジのある仮説をぶつけ、フィーを払っても検討してみたい、数あるファームの内、このファームに依頼したいと思ってもらうための大事なパートです。
この他のパートは基本的に脳細胞を使いませんが、このパートは脳が擦り切れるくらい頭を使います。
④チーム体制
PJの検討チーム体制で、メンバーがどのランクで、どのような知見があるかを示します。
クライアントも当該テーマのド素人やジュニアにはできるだけ任せたくないですから、ここは結構見る様です。
⑤フィー
基本的にメンバーのランク×人数でフィーが決まります。
偶に前段のパートを説明している際に、耳を一切貸さずにこのパートを凝視するクライアントもいます。
エッジのある初期仮説を立てるための分析の視点
エッジのある仮説(分析による示唆だし)を立てるためには、「比較」が必要になります。
その比較においては大きく3つの視点が存在します。
①競合比較
競合企業や競合事業と製品の品質や価格を比較したり、戦略や業績、利益率の際等を比較します。
②時間比較
過去、現在、未来の視点を持ち、その製品や事業がどのような力学でどのように変遷したかを比較します。
③内部比較
消費者であれば、その消費者ニーズの優先度等、組織であれば部門ごとの業績や経費等を比較します。
分析からエッジのある仮説を構築するには、こうした3つの視点というテクニック的な話に加え、アート的な発想力が必要になりますが、その辺はまた今後書きたいと思います。